特定分野の専門的スキルを身につけて、医療現場で活躍できる有用な資格といえば、認定看護師の資格です。
認定看護師の種類は、手術看護や透析看護をはじめ、不妊症看護や乳がん看護など、21の分野があります。
しかし、その中でも特に需要が多いのは、認知症看護と緩和ケアで、特に認知症看護は急激に資格取得希望者が増加しています。
この背景には、やはり高齢化社会が影響しているのでしょう。
それから、緩和ケアは、患者の苦痛の緩和と家族の喪失感に対するサポートなどを行うので、認知症看護に次いでニーズは高くなっています。
また、施設の感染予防対策の評価など、公共性の高い業務を担当する感染管理看護と、キモセラピーと呼ばれる化学療法の管理や副作用の抑制などに関するがん化学療法看護も、認定看護師の数は近年右肩上がりです。
さらに、大腸がんの増加から、ストーマと呼ばれる人工肛門のセルフケアの指導などを行い、患者の自立支援に携わる皮膚排泄ケアや、生活習慣病とも深く関わっている糖尿病看護も人気があります。
しかし、医療の最先端で仕事をしたい場合は、救急看護や集中ケアの方が好まれているようです。
救急看護は、救急救命センターなどの救急医療の現場に必要な救命技術やトリアージなどのスキルを身につけることできるからです。
それに、集中ケアは、生命の危機的状況にある患者の重篤化や合併症発生を防ぐことに精通している分野であり、こちらも救急救命の現場では必要不可欠なスキルを学べます。
ですから、認定看護師を目指すときには、医療業界でのニーズと自分が極めたいことをしっかりと見極めて、専門分野を決める必要があるでしょう。